担当「外」学芸員が見る!ピカソ版画展

結氷していた釧路川にも穏やかな流れが戻りつつあります。久しぶりのブログ更新です。
当館ではただいま「荒井記念美術館コレクション ピカソ版画展」を開催しておりますが、
あっという間に、今週末で閉幕となります。
(会期:2019年1月25日[金]~3月10日[日])
北海道岩内町の荒井記念美術館は、ピカソの版画作品を267点(!)所蔵しています。
本展ではそのうち100点を借用しました。
釧路~岩内の直線距離は約315km。東京~仙台間くらいの遠さですが、
今年度からスタートした「アートギャラリー北海道」の取り組みにより実現しました!
今日は担当「外」学芸員として、このピカソ版画展を紹介します。
●老いてなおパワフル!
展示はピカソの年齢に沿って全5章で構成されています。
まず驚いたのが第1章「20歳代~50歳代」……スパン、長くないですか?!
最初の1章だけで、青年から壮年へ……。優に約30年は経っています。
ちなみに第2章「60歳代~70歳代」、第3章「70歳代」、
第4章「70歳代末」、第5章「80歳代」と続きます。
ピカソの享年は91歳。最晩年になっても精力的に創作をしてきたことは知られていますが、
「おじいちゃん」な年齢になってからの作品の数の多さを、改めて実感しました。
●自由なモノクローム
版画ということもあり、展示作品の多くがモノクロです。
けれども寂しい感じはせず、むしろ展示室はにぎやか!な印象です。
生き生きとした描線がなせるワザですね。
白と黒の世界だからこそ際立つ、たくましく伸びやかな線が楽しめます。
力強いだけではない、ふと現われる儚さ・悲哀の表現にも注目です。
●好きなものは好き!
ピカソの絵によく描かれるのは、女性。
展示室内の解説を読むと、波瀾万丈の恋愛遍歴を知ることができます。
ピカソの長い人生における女性の存在の大きさを思い知りました。
ちなみに、展示室内にはピカソのポートレートを資料として展示しているのですが、
芸術家としては意外にも(?!)筋肉ムキムキ。
担当学芸員いわく、一時期はボクシングにハマっていたそうですよ。
展示作品は撮影禁止ですが、イラストパネル(イラスト:八子直子さん)は撮影できます。
展示室内には、ピカソの妹・コンチータちゃんたちといっしょに
ピカソの作品について考えられる、お子さま向けのコーナーもございます。

怪しげな彼は一体誰…?
荒井記念美術館は現在冬期休館中。また釧路芸術館は3月10日(日)に本展が終了した後、
約1ヶ月、展覧会をお休みします。
ピカソの版画を釧路で楽しめるこの機会を、どうぞお見逃し無く!