北海道立釧路芸術館

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「羽生輝展」を開催しました

【 「羽生輝展」を開催しました 】

 

 

お正月も過ぎゆき、まもなく2月を迎えようとしています。皆様つつがなくお過ごしでしょうか。

 

 

 

北海道立釧路芸術館では、昨年10月9日(土)~12月8日(水)、「傘寿記念 日本画家 羽生輝展―悠久の岬を望む」を開催しました。53日間で3,410名の方にご来場いただきました。

 

 

釧路、道東に根ざして制作を続ける羽生輝さん。本展では、その一貫した立脚点のもとに深く掘り下げられてきた表現内容や、研ぎ澄まされた造形世界を、前・後期にわたり全106点の作品によって一堂にご紹介しました。

 

 

 

 

 

 

初期から近年に至る年代順を軸とし、あわせて新聞連載小説の挿絵原画や、道東を改めて見つめ直すきっかけとなった海外取材作品、愛用する写生道具・画材、大切にしてきた蔵書、昨年2月に収録したインタビュー動画を紹介するコーナーも設け、多様な視点から画業を回顧しました。

 

 

 

 

吹き荒ぶ海風、凍れ付く大地、漁を待つ浜辺の密やかさ・・・。道東の風景を、エッジの効いた筆致、ダイナミックな構図、ニュアンス豊かな色彩によって描き上げた“羽生節”全開の作品世界は、熱心な鑑賞者を集めました。

 

 

 

 

 

 

本展のクライマックス、第5章では近作をご紹介しました。2010年代中頃から集中的に制作された釧路湿原の四季の連作が一堂に揃うのは、本展が初めて。最終日の閉館間際まで、じっくり鑑賞される来館者の姿が印象的でした。

 

 

 

 

 

会期中には、多彩な関連事業も実施しました。羽生輝さんの講演会(10月16日)は、用意した整理券100枚全ての配布が終了。これまでの歩みを振り返る貴重なご講演となりました。ユーモアを交えた語り口に、会場からは時折笑いも起こりました。終演後のサイン会も大人気!

 

 

挿絵の出品にちなんで開催した朗読会では、釧路リーディングサークルVEGAの脇田貴美子さん、谷川美和子さん、佐々木健さん、和田ひろみさんがご出演。原田康子作『挽歌』(10月24日)、『海霧』(11月3日)を情感ゆたかに朗読いただきました。

 

 

口演会「『落語』で語る、羽生輝の世界」(11月7日)も実施。中学時代、羽生さんの教え子だった浮世亭狂楽さんが、羽生作品への思いを語ってくださいました。釧路工業高等専門学校との協力事業として、狂楽さんが座長を務める同校落語研究会の皆さんも黒子として登場。

 

 

コンサート「クラシックギターの午後」も好評でした。演奏は釧路ギター合奏団の皆さん。羽生さんの絵に囲まれた空間で味わう、贅沢なひとときとなりました。

 

 

釧路市立美術館、釧路文学館との連携企画「となりのミュージアム」では、羽生さんの個展を同時期開催し、スタンプラリー(11月27日~12月12日)、バスツアー(11月28日)を実施。市民の皆さんに、羽生さんの作品世界に親しんでいただく機会としました。

 

 

最後の週末(12月4日、5日)には、当館ボランティアの会SOA主催によるお茶席も行われました。羽生さんの挿絵作品のモティーフになったお茶碗、茶器、茶杓も会場にケース展示。日本の伝統文化にふれるひとときを提供しました。

 

 

SOAの皆さんが運営するミュージアム・ショップやカフェSOAでも、展覧会にちなんだグッズやメニュー、しつらえで来館者をお迎えしました。

 

 

 

 

本展は、当館と北海道立近代美術館との協働企画によって実現したもの。全道一円およそ40箇所の所蔵元から作品をお借りしてくることができました。

両館の編集により、出品作品のカラー図版、羽生さんのポートレートやアトリエ風景のほか、解説、年譜等を収めた公式図録『日本画家 羽生輝―悠久の岬を望む』(藤田印刷エクセレントブックス)も好評をいただきました。本図録は一般書籍として刊行。現在も、釧路芸術館ミュージアム・ショップや、書店を通じてお求めになれます。

 

 

最後になりますが、多大なご尽力をくださった羽生輝さん、貴重な所蔵作品を快くお貸出くださった所蔵者の皆様、調査や資料提供等にご協力くださった全ての方々に改めて、心から感謝申しあげます。

 

 

・・・名残惜しくも釧路展は閉幕しましたが、このあと札幌展が開催予定です。

▷「羽生輝展 悠久の岬を望む」札幌展

会期:2022(令和4)年4月16日(土)~6月26日(日)

会場:北海道立近代美術館 展示室A

主催:北海道立近代美術館

釧路では見逃してしまった方も、この機会にぜひご高覧ください。

 

 

 

釧路芸術館では、現在開催中のコレクション展「水からはじまるアート」、同時開催「小宮伸二 YORAGI/ゆらぎ」展をはじめ、これからも多彩な展覧会やイベントを行なってまいります。どうぞお気軽にご利用ください。(北海道立釧路芸術館/藤原乃里子)